肥満で起こる健康障害

肥満はなぜ悪い

肥満とは、身長に対して体重が重いということではありません。

 

脂肪組織(体脂肪)が過剰に蓄積した状態。

 

成人の5人に1人は肥満傾向にあり、小児の肥満も増えています。

 

肥満の90%異郷は食べ過ぎと運動不足による原発性(単純性)肥満で、残りはホルモンや遺伝的な異常などによる。

 

二次性(症候性)肥満です。

 

原発性(単純性)肥満については、肥満自体は病気ではありませんが、そうでない人に比べて、糖尿病や高血圧、

 

高脂血症、高尿酸血症(痛風)などを併発しやすく冠動脈疾患や脳梗塞を引き起こしやすいです。

 

肥満していると、血糖を下げる機能を持つインスリンがうまく働かなくなり、血糖やインスリンの量が増えていきます。

 

インスリンの量が増えると、糖尿病の発症が促進されたり、血圧を上昇させる作用のあるホルモンの分泌量が増えます。

 

LDLコレステロールや中性脂肪が高くなり、HDLコレステロールは減少するので、高脂血症になりやすいです。

肥満と肥満症

肥満症とは、肥満が原因となってさまざまな健康障害を合併するか、将来の合併が予測される場合で、医学的に減量する必要がある病態をいいます。

 

肥満とは、肥満以外に障害を伴なわない皮下脂肪型肥満で、医学的に減量の必要がない病態です。

 

肥満の約40%が高血圧を、20%以上の人が高脂血症を合併するとされ、肥満の約40%の人はまったく何の合併症も見られません。

 

体脂肪率

体重に占める脂肪の割合を体脂肪率。

 

体脂肪率は測定方法によりバラツキがあり、肥満症の診断には使われていません。

 

男性では10〜15%、女性では20〜25%が成人の正常域とされている。

 

脳梗塞(脳血栓症、一過性脳虚血発作)、高脂血症(脂質代謝異常)、高血圧、呼吸障害(睡眠時無呼吸症候群、Pickwick症候群)、冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症)、脂肪肝、2型糖尿病(耐糖能異常)、月経異常、痛風、高尿酸血症、整形外科的疾患(変形性関節症、腰痛症)肥満(単純性)自体は病気ではありませんが、肥満でない人と比べて、糖尿病、高脂血症、痛風を併発しやすく、冠動脈疾患や脳梗塞を引き起こしやすいです。

肥満の分類

体型による分類

  • 上半身(男性型、リンゴ型)肥満
  • 下半身(女性型、洋ナシ型)肥満

体脂肪分布による分類

  • 内臓脂肪型肥満
  • 皮下脂肪型肥満

原因による分類

  • 原発性(単純性)肥満は原因が不明
  • 二次性(症候性)肥満は他の病気に伴なう

肥満は体型や体脂肪分布の違い、原因などによりさまざまに分類されます。

 

体型からみた分類である上半身肥満(リンゴ型肥満、腹部型肥満)は男性に多く、糖尿病や高血圧、高脂血症などの健康障害を起こしやすいタイプです。

 

これに反して、女性に多い下半身肥満(洋ナシ型肥満、臀部大腿部型肥満)は、病気になりにくいタイプの肥満です。

 

体脂肪分布の違いから、内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満に分けられます。

 

皮膚の下の皮下組織に脂肪がつく皮下脂肪型肥満に比べて、腹腔内(腸間膜などの内臓周囲)に過剰に脂肪が蓄積する内臓脂肪型肥満は、糖尿病、高脂血症、高血圧などを高率に合併します。

 

内臓脂肪型肥満が問題です。

 

体脂肪分布

四肢の脂肪より体幹の脂肪のほうが、皮下脂肪より内臓脂肪のほうが生活習慣病とのかかわりが深いです。

 

皮下脂肪は燃えにくく、内臓脂肪は燃えやすいです。

 

肥満している人の多くに高インスリン血症が見られ、インスリン抵抗性(インスリン作用不足)が増大しています。

 

インスリンには血糖降下作用の他に、強い脂肪蓄積作用があるため、この高インスリン血症により体脂肪が蓄積しやすい状態。

 

満腹感が起こりにくくなって食事摂取が過剰になり、過食も肥満の原因になります。

 

食べる回数が多いほど肥満が少なく、回数が少ないほど肥満が多いとされ、まとめ食い、たらふく食いは肥満になりやすく、チビチビ食いは太りにくいとされます。

 

肥満の原因としては、遺伝は大きな要素と考えられ、少しずつ肥満関連遺伝子が発見されています。

 

また、運動不足ももっとも重要な原因で、インスリン抵抗性が起こり、基礎代謝が減少して、貯蔵エネルギーの蓄積しやすい状態になります。

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