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再発したがんをを治療する

再発がんの治療の目的

がんは、いちど治療を終えてもその後に、再発することが少なくありません。
再発したがんを治療する際、がんの際に用いられた治療法、治療時に何を目的とするかなどによって、治療の方針は異なってきます。

3つの治療目的

完治をめざす
できる限り延命する
生活の質(QOL)を高める
最初にがんが発生した場所の周囲に再発した「局所再発」の場合は、再度完治を目指すことができます。
しかし、がんはしばしば、最初のがんから離れた臓器(肺や肝臓、脳などの人間が生きるうえで重要な臓器)に、再発(遠隔再発)することが少なくありません。
このようなときに完治を目指す治療を行なうと、これらの重要な臓器を損ない、かえって余命を短くすることにもなりかねません。
患者さんや家族が完治を望んだとしても、医師が行なう治療は実際的に、延命や生活の質の向上を目指し、症状をできる限り緩和させることになります。
局所再発の治療は、手術や放射線治療が、中心となります。
乳がんや直腸がんの局所再発に対しては、手術などで再度完治を目指すことができます。
乳がんで、乳房温存療法を受けた後に、生じた乳房内再発に対しては、乳房をふたたび部分切除するか全摘します。
直腸がんの局所再発に対しては、手術(直腸切除術、骨盤内臓全摘術)を行なうが、放射線治療と化学療法を併用します。

遠隔再発には化学療法

遠隔再発のがんは、体のあらゆる場所に散らばる全身性の病気と見なして治療をします。
というのも、離れた臓器に再発したということは、がん細胞が血流に乗って他の臓器に移動する能力を得たということです。
そのため、画像診断で見つからなくても、がんは転移した臓器の別の部位や、さらに違う臓器にも転移している可能性があります(微小転移)。
遠隔転移でも、大腸がんが肺や肝臓に転移した場合、転移巣が小さくて数も少なければ、転移巣を切除することはあります。
ふつうは、化学療法が中心になります。
化学療法を行なう際に難しいのは、使用する抗がん剤の選択です。
最初の治療のときに、抗がん剤を使用している患者さんでは、がん細胞が薬剤耐性を備えている可能性があります。
その場合は、以前使用した抗がん剤の効果は基本的には期待できません。
薬によっては、使用量が、決められているものもあります。
標準的な治療薬を使ってもなお、がんが成長し続けるときや、使用量の制限のために使えないときには、代替の薬を選択することになります。
この場合、次に使用すべき薬の候補(第2選択薬)が、決まっていることは少なく、それまでの経験や臨床試験などの情報をもとに、効果のありそうな薬を探すことになります。
条件が合えば、新薬の臨床試験への参加も選択肢になりますが、参加できるとは限りません。
放射線治療も、再発時の選択肢となります。
しかし、放射線を再度同じ場所に照射すると、組織が腫れる、壊死する、穴が空くなどの深刻な副作用が起こる恐れがあります。
そのため、最初の治療で、放射線治療を受けていると、治療内容(放射線量)が制限されたり、放射線治療を選択できないこともあります。
患者さんによっては、再発と診断されたときには、がんがすでに進行していて、治療が困難なこともあります。
抗がん剤の効き目があまりなく、治療してもがんの成長が止まらない患者さんもいます。
このようなときには、積極的治療を行なっても、薬の副作用や手術の合併症などで、患者さんの生活の質(QOL)が低下してしまいます。
患者さんの状態によっては、生活の質を高めることを優先し、症状を抑える緩和治療を中心に据えます。
現在治療を行なっている病院で、そのまま緩和治療を受けることもできますが、ホスピスや緩和ケア病棟に移ることもできます。
がんに対する積極的な治療は行ないませんが、痛みを抑えたり、がんのさまざまな症状を和らげる治療とともに、患者さんの精神的なケアも行えます。
訪問診療をする医師がいるなどの条件が合えば、在宅で緩和ケアを受けることできます。

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