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カルシウム不足と記憶

カルシウムと記憶との接点

脳の細胞も例外ではなく、記憶のような高度な機能も個々の細胞の伝える情報とその総合的な統合に基づき、細胞のカルシウム代謝が正常に維持でされていることがその基本的条件です。
記憶に特に関係の深い海馬の細胞には、細胞の内外のカルシウムバランスの崩壊が起こりやすいことが知られています。
細胞レベルでのカルシウム代謝の異常が栄養摂取その他の全身的なカルシウム代謝の異常、広くカルシウム不足とどのように 関連しているかを知ることは、老齢に多くみられる記憶障害に対し、栄養、生活様式の対策によって、実際どのような対策を取ることができるか、またこれを実行に移すうえで重要なことです。

加齢と記憶障害・痴呆=認知症

加齢とともに低下していくいくつかの機能の中で、視力の調節とともに記憶障害は、最も目立つものの一つです。
多少とも記憶の衰えを感じない人は、中年以降ほとんどいないと思われます。
さらにこれが進行して起こる痴呆=認知症は、加齢とともに着実に進行し80才以上では20%に達します。
脳のカルシウム含量は加齢とともに、アルツハイマー病やその他の神経系変性疾患が増加しているのは、 カルシウム摂取の不足と平行して起こります。
カルシウム不足は続発性副甲状腺機能亢進を起こし、副甲状腺ホルモンが骨からカルシウムを動員し、 脳の細胞の中にカルシウムを入れて細胞内外のカルシウムバランスを崩し、その機能を低下されます。
アルツハイマー型痴呆は女性では男性より多く、腸管からのカルシウムの吸収を障害し、骨粗鬆症の原因、エストロゲン=女性ホルモンの欠乏も、その危険因子に一つです。
全身的なカルシウムの欠乏が副甲状腺ホルモンの分泌を介して細胞内のカルシウムの増加につながることも、老化のカルシウムパラドックスといわれています。

カルシウムパラドックス

副甲状腺ホルモンは進化的には新しいホルモンです。
カルシウムの豊富な海水中に棲む魚類では認められません。
カルシウムの欠乏する陸上の環境に置かれた両棲類以降に初めて見られ、副甲状腺だけから産性されると考えられてきました。
しかしながら、脳ごとに視床下部や下垂体からも副甲状腺ホルモンと区別しがたい物質が分泌されるようです。

健康を確保するための健康作りが大きな課題

運動・栄養・休養のバランスの取れた生活スタイルが望まれる栄養の観点から見ると、日常の食生活が問題です。
栄養素の中でもカルシウムは、骨の主要構成成分であり骨の健康を維持・増進させる重要かつ不可欠です。
骨代謝に与える影響は大きいです。
豊富な食環境は、複雑な食形態を招き、偏食や欠食などアンバランスな食生活を引き起こしかねません。
日本の食生活、食習慣からみて摂取しにくいカルシウムを日常の食生活の中でいかに十分量補給していくか大きな課題です。
カルシウムを多く含む食品を、もっと積極的に摂るように工夫する必要があります。
大豆製品である、豆腐、生揚げ、凍り豆腐、納豆などはカルシウムを多く含むうえ、たんぱく質源としても優れた 食品、豆腐中のビタミンK2や大豆の成分の一つ、イソフラボンが骨粗鬆症予防に効果があるということで注目されています。
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