2007年09月07日

血液一般の検査値 鉄分・貧血関連 Fe,TIBC,UIBC,V-B12,FA

関係する主な病気
血精鉄(Fe)
高値
再生不良性貧血、鉄芽球性貧血、ヘモグロマトーシス、白血病、急性肝炎の初期、鉄剤服用など。
低値
鉄欠乏性貧血、赤血球増多症(多血症)、慢性関節リウマチ、悪性腫瘍、感染症、妊娠(特に後期)など。

総鉄結合能(TIBC)
高値
鉄欠乏性貧血、多血症、妊娠など
低値
溶血性貧血、肝疾患、悪性腫瘍、ネフローゼ症候群、感染症、ヘモグロマトーシス、低栄養など、

不飽和鉄結合能(UIBC)
高値
鉄欠乏性貧血
低値
再生不良性貧血、溶血性貧血、悪性腫瘍、肝疾患、慢性関節リウマチ、感染症など。

ビタミンB12(コバラミン)、葉酸(FA)
高値
慢性骨髄性白血病、赤血球増多症(多血症)、悪性腫瘍、肝疾患、慢性腎不全など。
低値
巨赤芽球性貧血(悪性貧血)、溶血性貧血、萎縮性胃炎、慢性肝疾患、プローン病、呼吸不良症候群、アルコール依存症、妊娠など。

鉄分、貧血関連の検査は、鉄欠乏性貧血など、主として貧血の種類を調べる検査です。

血清鉄
血液から赤血球・白血球・血小板と繊維素を除いた黄色味をおびた上澄み液が血清です。
そのな化に存在している鉄(Fe)の量を測る検査です。

TIBC,UIBC
血清鉄はトランスフェリンという、肝臓で造られるたん白と結びついて血中に存在しています。
その結合能を調べるのが総鉄結合能(TIBC)で、残りの結合されていない(飽和されていない)
鉄の予備能力を測るのが不飽和鉄結合能(UIBC)です。

ビタミンB12・葉酸
造血ビタミンとして知られ、通常では過不足しないビタミンです。巨赤芽球性貧血(悪性貧血)
や低栄養などで血中の量はいずれも低下してきます。
65歳以上になれば、胃の機能低下に伴う低下がはっきり認められます。
葉酸はお米にも多く、ビタミンB12とともに通常では欠乏しないビタミンです。
食生活の欧米化で、欠乏症の人も見かけられます。
胚芽、豆類、肉類、魚介類などをバランスよく食べることが大切です。

2007年09月06日

血液一般の検査値 白血球分類

関係する主な病気
高値
扁桃炎、肺炎、骨髄炎、骨髄性白血病、細菌感染症、心筋梗塞、脳内出血、気管支喘息、物理的・心理的ストレスなど

低値
再生不良性貧血、悪性貧血、腸チフス、インフルエンザ、風疹、マラリア、敗血症、がんの骨髄転移、抗がん剤投与、放射線照射など

白血球分類検査とは
白血球分画、白血球百分率ともいい、白血球の構成比率を調べる検査です。
白血球は好中球、好酸球、リンパ球、単球、好塩基球の5種類に分類されます。
これらの構成比率を見て、増加・減少を調べ、病気の診断や経過観察に役立てます。
健常者の場合、好中球の分葉核球の分節核球が白血球全体のおよそ半分の比率を占めています。

白血球分類基準値を読む注意
1日の中で白血球はかなり変化しますが、みんな同じように増減するわけではありません。
好中球の早期から次第に増加して午前に30%近く増加するのに対し、好中球は朝から次第に減って午後には半分近くになります。

好中球 桿状核球:2~13% 分葉核球:38~58%
好 酸 球:0.2~6.8%
リンパ球:26~46%
単  球:2.3~7.7%
好塩基球:0~1%

2007年09月05日

血液一般の検査値 網赤血球数(Ret)

関係する主な病気
増加
鉄欠乏性貧血、重傷サラセミア、持続性貧血、溶血性貧血、出血性貧血など

減少
再生不良性貧血、急性白血病、骨髄機能低下、慢性アルコール中毒、甲状腺機能低下症など

網赤血球数(Ret)検査とは
寿命が約120日の赤血球は、骨髄で造られ、膵臓で壊されます。
その中で、網赤血球(Ret)は、骨髄の中にいた赤芽球から核が取り除かれて赤血球になって間もない赤ちゃん。
骨髄から飛び出したばかりの幼い赤血球です。
網赤血球は、骨髄を出て約1日で大人の赤血球になります。
この若い網赤血球の数調べ、骨髄の造血能力を推し量ろうとする検査です。
検査値は、赤血球に対する網赤血球の比率(%)と、網赤血球の絶対数の2種類です。
検査値は、骨髄の網赤血球生産量に比例し、貧血など血液疾患の診断や治療効果を見るのに利用します。

網赤血球数検査値を読む注意
生まれたては高い数値を示し、貧血を治療した回復期に高い数値を示すことがあります。
女性については月経時に数値が上昇する報告があります。

一般の基準値
0.2~1.8%  2.5~8.5万/μl

2007年09月04日

血液の一般の検査値 赤血球指数(MCV、MCH、MCHC)

関係する主な病気
MCV=高値(MCHC=基準値内)
悪性貧血、葉酸欠乏性貧血、肝障害に伴う貧血など

MCV=低値(MCH,MCHC=低値)
鉄欠乏性貧血、鉄芽球性貧血、サラセミア症候群、慢性炎症に伴う2次性貧血、無トランスフェリン血症、妊娠貧血など

赤血球指数(MCV、MCH、MCHC)検査とは
赤血球指数は赤血球恒数とも呼ばれます。
赤血球数、ヘモグロビン量、ヘマトクリット値の3つの数値からいくつかの係数を算出して、赤血球の特徴をつかみ、貧血診断の指標とするものです。

●MCH=平均赤血球血色素量
それぞれの赤血球の中に存在しているヘモグロビン=血色素の量の平均値を表す数字です。

●MCHC=平均赤血球血色素濃度は、赤血球の容積に対するヘモグロビン量の割合を表したもの。
これらの数値を比較し、ほかの検査値とも合わせて病気について検討していきます。

一般の基準値
MCV:80~100フェムトリットル
MCH:26~35ピコグラム
MCHC:31~37%

性差を考慮した基準値
MCV
男性:82~102フェムトリットル  女性:79~100フェムトリットル
MCH
男性:28~35ピコグラム      女性:26~35ピコグラム
MCHC
男性:31~37%          女性:30~37%

2007年09月03日

血液一般の検査値 血小板数(Plt)

関係する主な病気
高値
本態性血小板血症、慢性骨髄性白血病、真性多血症、骨髄せんい症、鉄欠乏性貧血、出血など

低値
急性白血病、再生不良性貧血、突発性血小板減少性紫斑病、巨赤芽球性貧血、全身性エリテマトーデス、膠原病、ウイルス感染など

血小板数(Plt)検査とは
血液中の血小板の数を調べる検査です。
皮膚や粘膜に出血傾向がある場合、あるいは全身性疾患のふるい分けに使われます。
血小板は骨髄の巨核数で造られ、放出されます。
放出されて、体のすみずみの血管に行きわたった血小板の寿命は8日ほど。
血小板は血を固まらせる役目で、これが増加すると血管を塞ぐ血栓ができやすくなり、低下すると血が止まりやすくなります。
古くなった血小板は脾臓で壊されます。
数値が異常に増加する原因は、骨髄の巨核球が腫瘍性の原因で異常増殖する慢性骨髄性白血球などと、悪性腫瘍、リウマチなどの慢性炎症、鉄欠乏性貧血のように2次的な原因で血小板が増加するケースと大きく分けて2通りあります。
数値が異常に低下では、白血球、悪性腫瘍、薬剤投与ケース、免疫性の原因で血小板が抗体によって破壊され数が減少するケースに類別されます。

血小板数検査値を読む注意
血小板はストレスや激しい運動によって、アルコールやビタミン剤の摂取によっても一時的に増加します。
年齢別の変化では、女性に比べて男性の平均値のほうが加齢によって徐々に低下していく傾向が顕著です。
60歳未満男性 201,600μl 60歳代女性 197,100μl
60歳未満女性 207,400μl 60歳代女性 212,600μl
女性の場合は月経時に数値が増加するといわれています。

一般の基準値
11万~44万/μl

2007年09月02日

血液一般の検査値 白血球数(WBC)

関係する主な病気
高値
扁桃炎、肺炎、髄膜炎、骨髄性白血病、細菌感染病、心筋梗塞、脳内出血、気管支喘息、物理的・心理的ストレスなど

低値
再生不良性貧血、悪性貧血、腸チフス、インフルエンザ、風疹、マラリア、敗血症、がんの骨髄転移、抗がん剤投与、放射線照射など

白血球数(WBC)とは、どんな検査
血液中にある白血球は、体の中に細菌など異物が侵入してくると、それを包み込み、白血球自身の中に取り込んで食べて無害化するという役割を担っています。
白血球の食作用は、ばい菌が入った場所へ白血球が集まって炎症作用が起きたということでもあります。

白血球は感染防御と免疫機能の主役です。
静脈血100万分の1リットル中にある白血球の個数、増減を調べ、感染症の診断に役立てる検査です。
白血球数検査は抗がん剤治療や放射線治療、臓器転移後の位置観察などにも用いられます。
一般に、白血球が急に増加するのは、体内に異物が侵入してきたときと、扁桃炎や肺炎など細菌性の感染症で、血液を造っている骨髄で異常が起きたときです。
白血球が急に減るのは一般に、白血球の製造元、骨髄が白血球の破壊処理工場の脾臓のどちらかに異常があった場合です。

検査値を読むと
同じ血液中の成分でも、赤血球が約4ヶ月も生きているのに対して、白血球の寿命は3~4日ほどです。
短命の白血球の数は変動が激しく、数値は朝に低く、午後には10%ほど高くなる傾向があります。
激しい運動や入浴、出血などの物理的ストレスや心理的ストレスでも増加します。喫煙者の数値はたばこを吸わない人に比べてやや高めです。
年齢別では、白血球数は青年期から成人期にかけて少しずつ増加し、老年期に向かって徐々に減少していく傾向が見られます。

一般の基準値
2,700~10,000マクロリットル

2007年09月01日

血液一般の検査値 ヘマトクリット(Ht)

関係する主な病気
高値
真性多血症、2次性多発血症など

低値
再生不良性貧血、骨髄異形成症候群、腎性貧血、巨赤芽球性貧血、鉄欠乏性貧血、自己免疫性溶血性貧血など

ヘマトクリット(Ht)とはどんな検査
血液中に占める赤血球の容積の割合を調べる検査です。
赤血球の中にあるヘモグロビンは血液に赤い色を帯びさせ、体中の細胞に酸素を送り届けます。
ヘマトクリット値が普段より低下すれば、血は薄まり、貧血気味で、体への酸素供給力が落ち、体力が落ちていることを示しています。
検査値が普段より高いと、血が濃く、流れにくくなっています。

検査値を読む
出生直後の赤ちゃんは成人値が高く、幼児期に低下していきます。
一般に、成人では男性より女性の方がやや低い値を示します。
老齢に向かうに従い、女性よりも男性の値の落ち込み具合が激しいようです。
横になって、測った数値は、立ったときの測定値よりも低くなります。

一般の基準値
男性:42~45%  女性:38~42%

2007年08月31日

血液の一般の検査値 赤血球数(RBC)

関係する主な病気
高値
真性多血症、2次性多血症など

低値
再生不良性貧血、骨髄異形成症候群、腎性貧血、巨赤芽球性貧血、鉄欠乏症貧血、自己免疫性溶血性貧血など

赤血球数(RBC)とはどんな検査
血液の大部分を占める赤血球は骨髄で造られます。
約4ヶ月の寿命を過ごした後、脾臓などで破壊されていきます。
日々4~5万個前後の赤血球が一方で生まれ、他方で死んでいるとされます。
赤血球のヘモグロビンが酸素や二酸化炭素と結びついて、それらを全身へ運ぶ役割を果たします。
体を約1分で一巡りして、赤血球は全身の細胞へ酸素を送り届け、代わりに二酸化炭素を回収してくる、生命維持の根本的な部分を支えています。
赤血球が少な過ぎる状態が貧血です。
多すぎる状態が多血症で、そうした病気の手がかりを赤血球数(RBC)検査でつかむことができます。

赤血球数は、男女別では一般に男性がやや高めで、加齢とともに減少する傾向が見られます。
自分の普段の数も知るとともに、網赤血球数、白血球数などほかの血液関係の数値と合わせて判断してください。

一般の基準値
男性:440~560マクロリットル  女性:380~520マクロリットル
よく見られるのは、女性の鉄欠乏性貧血で、予防にはほうれん草、レバーなど鉄分の多い食べ物を摂取します。
感染症、膠原病、腎不全などの病気から貧血を起こすこともあります。

2007年08月29日

血液の一般の検査値

ヘモグロビン(血色素量、Hp)
関係する主な病気
高値
真性多血症、2次性多血症など

低値
鉄欠乏性貧血、再生不良性貧血、膠原病、ビタミンB12欠乏、肝硬変、白血病、多発性骨髄腫、感染症、悪性リンパ球、悪性腫瘍など

ヘモグロビンとは、血液の赤血球中に含まれる血色素のこと。
ヘム鉄、グロビンたんぱく質が作ったもので、ヘムの鉄分が酸素と結びつく性質により、ヘモグロビンは酸素の運び役となっています。
ヘモグロビンは全身の細胞へ酸素を供給に二酸化炭素を運びます。

ヘモグロビン(血色素量、Hp)とはどんな検査
ヘモグロビン量が正常値により減少し、血液の酸素供給能力が落ちた状態が貧血で、体内の組織で酸素が不足し、めまいなど生理作用に障害が起こります。
赤血球がおおすぎるのが多血症で、血がドロドロの状態です。
循環血液中の赤血球の寿命は約4ヶ月。
毎日血液中の赤血球の約120分の1が骨髄などで産生されます。
同量が脾臓などで破壊されて赤血球のバランスが保たれています。
正常のサイクル以外のイレギュラーな赤血球の増減を発見する手がかりとなる検査です。

検査値を読むとき
ヘモグロビン量の値は一般に男性より女性の方がやや低めで、加齢により次第に減少します。
普段より急に値が高く、低くなるなどは問題です。
自分の年齢、性別をふまえ、継続的な検査による自分の基準値の把握が大切です。

一般の基準値
男性:13~17g/dl 女性:12~15g/dl
数値が低く、鉄欠乏性貧血ならば、レバー、魚、緑黄色野菜などの摂取を心がけましょう。